jjさんの日常生活

jjと呼ばれる人のありのままの日常生活をスケッチし、世の中の事象についての軽い感想を記す。

東電に無罪判決

東日本大震災時の津波の予見性が問われた刑事裁判で、被告3人に無罪判決との報道。

この裁判が、果たして刑事裁判で責任が問われるのが相応しいのかどうか、素人の私にはよくわからない。

一般的な想像に過ぎないが、社長などトップクラスの人物が大地震での津波の予見など確かにできないのが普通だろう。

だが、これは、予見などできようはずもないから無罪です、では困るのだ。

科学的知見を有しないトップなら、むしろ、謙虚に、既にあった深刻な津波の高さなどに関わる試算を---人の生命と生活基盤に関わることになる重大な試算を---会社に都合よく疑うのではなく、先ずは受け入れるべきではなかったか。

それをせず、工事費が膨大になることが分かったためかどうか、被告側はその試算に不信感を抱いたらしい。

大震災前にあった津波に関わる試算が有益なものであったことは、震災そのものが証明したのだから、この不信感は明らかに間違っていた。

にもかかわらず、その試算を信頼性に欠けるものとトップが判断したのは、やはり重大な過ちだったし、それが重大な結果をもたらしてしまったという法律判断は導けなかったのだろうか。

この辺のところが、どうも私には分からない。

TV報道で聞く限り、最初に結論ありきの粗雑な作文の判決文という印象を受けた。

忖度された判決文という批判の声もあった。独立が認められている裁判官が行政に忖度したり、己の保身を図って判決文を書いているとは思いたくないが、今回の判決、自然現象なのだから完璧な予見など誰にも望めない、だから無罪、こう言っているように聞こえてならない。

こんな一般論が通じるなら、専門家は要らないし、トップは専門家の意見を聞かずにやっても、また、どんな結果が起こっても、何の責任も取る必要がなくなってしまう。

TV報道では分からないことが多いので、改めて後日、新聞で判決文を詳しく読んでみたい。